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SFAを導入しても成果が出ない会社が9割。営業DXと同じ道をたどらないためのAI活用とは

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AIを「使う」ことと、AIを「使いこなす」ことは、まったく別物

ゴールドマン・サックスのCIOは2024年、こう述べました。「AIは何らかの形ですべての人に触れることになります。そして、結局はEメールのようになるでしょう」。

実際、ChatGPTやClaudeのようなツールはすでに誰もが使える形で浸透しています。さらに今後は、エージェントやチャットボットとして業務プロセスの裏側にAIが組み込まれ、ユーザーが意識せずともAIが動く時代が来るでしょう。

私自身、複数の大手・上場企業で営業マネジメントを経験し、現在は株式会社C・S・Dを設立して営業組織の支援を行っています。その経験から確信していることがあります。AIを「使う」ことと、AIを「使いこなす」ことは、まったく別物だということです。

ツールが普及すれば、ライバル企業も同じツールを手にします。全員が同じ道具を持つ世界では、道具の有無ではなく、道具をどう使うかが差を生みます。そしてその差は、ITやAIのスキルではなく、ビジネスの設計力によって決まります。

AIの登場で、ビジネスモデルがアップデートされる

ここで、一つの視点をご紹介したいと思います。
東京大学・松尾研究室が主催するAI経営講座に登壇したあるAI企業のCEOが、こんな話をされていました。
これまでのビジネスは、企業が人を雇い、人を介在させて価値を提供するモデルが中心でした。そのため、人を増やすことがビジネスのスケールに直結していました。しかしAIの登場により、AIの力を使った人が、これまで以上の成果を出せる状態をつくることができます。その結果、これまで採算が合わなかった事業が収益化できる可能性が生まれ、ビジネスモデルそのものが大きく変わる——というものでした。
実際、少数精鋭で事業をスケールさせていく事業体が増えてきているという議論は、多方面で起きています。

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この変化が意味することは何でしょうか。今まで以上に、営業プロセスの中にAIを取り入れたトランスフォーメーションが必要になるということです。そしてそのトランスフォーメーションを機能させるためにも、営業プロセスの設計と整備が、これまで以上に重要な経営課題になってきます。
ではAIを正しく使いこなすとは、具体的にどういうことでしょうか。その答えを考えるとき、まず営業DXの失敗を振り返っていただきたいと思います。

営業DXと同じ道を辿る可能性が高いAI活用

ここ数年で、多くの企業が営業のDX化・デジタル化に相当な費用と時間をかけて取り組んできました。しかし、その結果はどうだったでしょうか。

PwCコンサルティングが2024年に実施した日本企業のDX推進実態調査によると、DXに取り組む企業のうち「十分な成果が出ている」と回答した企業は、わずか約9.2%にとどまっています。さらに見過ごせないのは、10年以上DXに取り組み続けてもなお、十分な成果を上げられていない企業が約65%を占めるという事実です。つまり、ツールを導入し、長年継続しても、それだけでは成果につながらないのが現実です。

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同レポートではその原因を、経営トップがリードすべき重要課題として位置づけず、「現場にデジタルスキルを教えてあとはお任せ」という状態になっている企業が多い、と指摘しています。
それは、ツールの問題ではなく、ツールの活用設計——つまり業務プロセスに組み込んだツールの活用設計の問題ということです。
AIはSFAなどと異なり、操作が簡単であり仕組み化しやすい分、活用自体は進むと思います。しかしながら、その結果、AIが業務に取り入れられているにもかかわらず、思った以上に成果が出ないという問題が発生します。全社が引き上がるだけで、他社との差別化につながらないのです。

AIと人のマネジメントは、本質的には同義

では、AIを「使いこなし」、成果を出すにはどうすればよいでしょう。

鍵となるのは、AIをマネジメントする技術です。そしてここに、多くの方が気づいていない重要な事実があります。AIをマネジメントすることと、人をマネジメントすることは、本質的に同じだということです。

人のマネジメントには感情や関係性といった変数が入るため、より複雑ではあります。しかし「具体的に何を実行してほしいか」を明確にして伝えなければ正しい成果が出ないという点は、人もAIも変わりません。曖昧な指示では、人は忖度し、AIは的外れな答えを返します。

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さらに、AIを使って成果を出すためには、AIに与えるデータの整備が必要です。データを何でもかんでも投入すれば、AIが良いように処理してくれると思われがちですが、AIが力を発揮するためには、AIが活用しやすい形でデータを整備することが求められます。そして、AIがどのようにデータを活用すればよいかを判断するためには、「どのように営業すれば成果が出るか」をあらかじめ明確化しておく必要があります。そのためには、適切な営業プロセスの整備が不可欠です。
では、AIであれ人であれ、正しく動かすために何を明確化すればよいのでしょうか。
答えはシンプルです。自社のサービスが顧客にどのように検討され、どのような関係者が、どのような判断軸で契約に至り、導入後にどう使われ、満足度が上がっていくのか。この一連のプロセスを言語化・設計することです。さらにいえば、満足度が最も高い状態とは追加契約が発生している状態であり、そこまでを見据えた設計が求められます。

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これを営業の文脈に置き換えると、商談のゴールセッティング、事前準備の基準、進捗のモニタリング指標——これらを「誰がやっても再現できる状態」まで整備することに他なりません。

「できている」と「機能している」は同義ではない

しかし現実には、この設計が言語化されないまま、営業組織が日々がむしゃらに動いているケースが非常に多いです。

PwCコンサルティングのB2B事業でのデータドリブン営業に関するレポート(2025年11月)でも同様の構造が指摘されています。事業が伸び悩む企業の多くで、ターゲットとすべき優良顧客を絞り込めず、打ち手の選択と集中が実現できていない。リソースが分散し、十分な成果につながらない状態が見受けられる、という指摘です。

私自身、これまで多くの企業の営業組織に関わってきた中で、「営業プロセスの整備やKPI管理はできている」とおっしゃる企業に何度も出会ってきました。しかし実際に中を見てみると、「できている」の基準や認識が、マネジメント層と現場の間でまったく異なるケースが非常に多いのです。

gap_comparison_tableここで一つ、重要な前提をお伝えしておきたいと思います。市場環境・競合・商品力に大きな問題がない前提であれば、営業プロセスとKPI管理が本当に機能している組織で、大幅な未達が続くケースはほとんどありません。逆に言えば、これらが整備された状態でも売れないのであれば、それは営業の問題ではなく、事業や商品の根本的な見直しが必要なサインです。市場が斜陽になっていたり、顧客ニーズに変化が生じていたり、競合が台頭するなど、何らかの外的要因が影響しているはずだからです。
つまり、外的要因がないにもかかわらず成果が出ていないのであれば、営業プロセスの設計とマネジメントの機能不全を疑っていただく必要があります。

あなたの営業組織は、本当に機能していますか?

ここで、自社の営業組織を振り返ってみてください。

  • 商談のゴールが、毎回明確に設定されていますか
  • 顧客の意思決定プロセスと関係者を、事前に把握できていますか
  • SFAのデータが、意思決定に実際に使われていますか
  • 成果を出している営業担当の行動が、言語化・共有されていますか

一つでも「できていない」「わからない」と感じた項目があれば、そこに改善の余地があります。

これらの問いに答えを出すために必要なのは、新しいツールの導入ではありません。まず自社の営業組織が「本来何をすべきか」という前提条件を整理することです。その上で初めて、SFAやAIが力を発揮します。

 


 

自社の営業組織は、本来何をすべきなのか——まずは前提条件の整理から始めませんか

SFAやAIを導入する前に、本当に必要なのは「自社の営業組織をどう設計すべきか」という前提条件の整理です。
私自身、マイナビ、DeNA、ユーザベースといった複数の大手・上場企業で営業マネジメントを経験し、累計300社以上の営業組織の支援に携わってきました。現在は株式会社C・S・Dを設立し、特に年商20〜300億円規模の企業様を中心に営業支援を行っており、携わった企業様では売上が145〜210%に成長するなどの成果につながっています。その経験から断言できるのは、手段の前に、前提条件を整理することの重要性です。

60分の無料相談会で、こんなことを整理できます

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  • 自社の事業フェーズ、顧客構造、商品特性の明確化
    「誰に、どのような価値を伝えるべきか」を一緒に整理します
  • 営業組織に求められる役割の定義
    現在の営業活動と、本来すべき営業活動のギャップを可視化します
  • SFA/AI導入の適切なタイミングと方法の判断
    今すぐ必要なのか、その前にすべきことがあるのか、順番を明確にします

こんな方におすすめです

- 営業強化の必要性は感じているが、何から手をつけるべきかわからない
- SFAやAIの導入を検討しているが、本当に今なのか迷っている
- これまで営業を強く意識せずとも成長してきたが、環境が変わってきた
- 営業対策を進めているが、現場が疲弊している

オンライン(Zoom等)で無料相談を承ります。まずは一度、自社の前提条件を整理することから始めませんか。

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